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コンサルタントのブログ

地域の特産品をつくってブランド化する

タイトルには、農林水産物(産品)およびその加工品と産地の社会的な認知度向上と製品やサービスの需要や付加価値向上のためのマーケティングという意味が含まれています。

一次産業以外にこれといった産業もない地方は人口減少と高齢化が進むことで税収は減少し、生活インフラの維持すら難しくなってきています。ひどいところは限界集落として地域の存続すら厳しくなっています。そのような集落であっても、ある人にとってはふるさとであり、帰る場所であるはずです。そのような地域を復興するために、ふるさと納税の制度で地域の産品を販売したり、地域に人を呼ぶようなイベントを企画したりしています。それらの活動から移住者を増やし、地域への投資を促し、再び活気のある地域を取り戻そうと頑張っています。

しかし、長引くコロナ禍で人を呼ぶことは難しくなりました。地域でのブランディングやマーケティングの活動は制限されるようになり、人の往来も当然、減少しています。ステイホームで首都圏から人が地方に分散したとか、ワーケーションとか言ってますが、多くの地域ではそんな動きは見られないのが実情でしょう。

厳しい状況が長引く中で、やはり基本に立ち戻り地域の産品のブランド化を起爆剤として、それらを加工する製造業や飲食店などサービスとして活用可能なサービス業に波及させ、6次産業化を図るというのが一般的な戦略だと思います。この考えは、全くその通りで地域として必ず着手しなければならないことだと思います。

問題はどのような戦略を持って実施するかということです。
大きな企業では情報を集め、戦略をつくる専門部署があり、外部のコンサルタントを起用してもこの戦略立案に時間と予算をかけて戦略を決定します。戦略を実践するためにはお金や人、施設など様々な資源も必要となるでしょう。この資源をどこから持ってくるのか、また、得られた成果は誰がどの時点でどのような方法で評価するか、といったことも最初から決めておくべきことです。

地域のブランディングは、役場やJAがハンドリングしていることが多く、そのような組織に戦略の専門家がいるかといえば、かなり疑問です。戦略を立てるだけの情報があるかどうかも怪しいところです。結局、イベントなどを実施して、やってる感を演出するだけというようなこともよくあります。

そもそも、どのような結果を得たいのかが明確ではないので、評価方法も決めることができません。

私もしばしばそのような戦略づくりの会議に呼ばれて意見を求められることがあるのですが、目的や評価方法の話を持ち出すと急にトーンダウンする人たちも多くみえます。やってる感を上司に評価してもらって、なるべく責任はとりたくないということなのでしょうか?

成果や結果はすぐに出るものではありません。また、社会の状況によって戦術を見直すこともあるでしょう。目的は明確にし、変えれることと変えることのできないことをあらかじめ決めておく必要がありそうです。

人生100年時代はいつまで現役でいればいいのか?

私が生まれた頃(いまからおよそ50年前)は、55歳が定年で、平均寿命が70歳(男)ぐらいでした。現在の平均寿命は現在は81歳(男)で、女性は87歳です。それで、現在の定年は60歳ですが、2025年に定年は65歳になります。現在はこれの移行期間で企業は「定年制の廃止」「定年の引き上げ」「継続雇用制度(再雇用制度)などの導入」のいずれかを導入して65歳まで雇用する環境を整えることになります。さらに、その後は70歳までは働ける社会にすることが閣議決定されています。これは「高齢者雇用安定法」という法律で規定されているものです。

それぞれの個人の状態で、働ける社会(環境)、働ける体力や認知機能があるかが問題となります。また、最も重要なのは、働かなければならない理由があります。多くは経済的な理由かもしれません。

25歳ぐらいで社会に出たとして50歳は折返し地点に過ぎません。若い頃と同じような体力がないなかで、どうやって70歳ぐらいまで働くのか40歳ぐらいのうちにライフプランを考えておいた方がよいでしょう。

定年が55歳だった今から50年前〜30年前までの高度成長期に日本経済を支えてきたビジネスマン(サラリーマン)は、とにかくモーレツに働いて55歳というゴールにたどり着ければよかったのかもしれません。会社でもタバコを吸い、暴飲暴食、徹夜も厭わない生き方は今ではありえませんが、当時はスタンダードだったのでしょう。いわば、人生は短距離競走だったのです。

今は走る距離が倍ぐらいに伸びたので、マラソンのようにペース配分や戦略が重要になってくるでしょう。最初に飛ばしすぎると50歳ぐらいで息切れしてしまいます。ちょうど私の世代(50歳代)は、バブルを経験していて、「24時間働けますか?」なんで時代でした。ぼくも若い頃から運動もろくにせずに暴飲暴食をしていたので、30歳代の後半にはぶくぶく太って大変でした。

ぼくの場合、30歳代なかばで起業したので、自分の健康と営業スキルを維持して収入を得るためのライフプラン、すなわち戦略を少々、意識するようになったのでペース配分を考えることができました。40歳ぐらいからジム通いをはじめ、マラソンにも出て体重を落とし、タバコもやめて健康になりました。

最近はサラリーマンも健康に気を使うようになっているし、とくに若い人は、これからの長期戦となる人生に備えて慎重にかまえているように、おじさんからは見えます。少々、ものたりないな。と。

一昔前は終身雇用が当たり前だったけど、これからは転職や転籍で、いくつかの企業をわたり歩いたり、いわゆる専門性もひとつではなく、ふたつやみっつぐらい持っていなければならなくなるように思います。

何より、自分の肉体を客観的に見て、いたわりながら適度な負荷をかけて上手に使っていく感覚が必要になると思います。

一般的なサラリーマンや公務員で、普通に給与をもらっているだけでは、資産を残して早期リタイヤなんてことは難しくなるでしょうから、70歳までは働く覚悟が必要です。そうでなければ投資をするとか、起業をするかの選択になるでしょう。

農産物の輸出について

2020年の農産物・食品の輸出額はコロナ禍にあっても0.1%増の9,223億円だったというニュース。政府は農産物の輸出を2025年に2兆円、2030年に5兆円に増やす目標を掲げています。

国内の人口減少と高齢化による消費量減少を補うには、来日する外国人に食べてもらうか、輸出して海外の人に食べてもらうしかありません。しかし、食品は冷凍や冷蔵などによる鮮度の保持や賞味期限があり、生ものなどは相手国からの許可や煩雑な輸出の手続きが必要で工業製品のように簡単には輸出できません。

航空輸送を使うことも多く、運賃もかさんでしまいます。現地で販売する価格にはそれらの費用が乗せられるため、高くても買ってもらえる「何か」が求められることになります。それか、圧倒的に安いか。

一般的にどこでも作れるものならば、わざわざ日本から輸入して消費する必要もありません。日本から輸入しなければならない理由づくりが必要です。

それは、日本でしか生産されていないもの。日本でしか生産できないもの。どこでもつくれるけれど品質に圧倒的な差別化がされているもの。あとは、協力なブランド力があること。です。

また、輸入国からしてみれば、いままで無くてもなんとかなっていたものであり、いわゆる ”不要不急” なものが輸入品です。購入(輸入)意欲をかきたてるような周辺情報として、文化やストーリーなども必要でしょう。食べ方(レシピ)や、生産の方法などがこれにあたります。

政府の輸出5兆円計画で、各産地がこぞって輸出をはじめています。背景には政策目標を実現するための補助金などもあります。その結果、輸入する国で日本産品同士の競合が起きているといいます。

また、補助金はテストマーケティングだけで、継続的な商取引につながりにくいということもあるようです。持っていけば終わりというのではなく、サプライチェーンやバリューチェーンをしっかりと構築するべく、じっくりと取り組むことが必要ではないでしょうか?

地域戦略の見直し

年明け早々、緊急事態宣言が出され、首都圏ではどうやらさらに1ヶ月間、延長されそうです。先行きの見えない状況でネガティブな感情を持っている人は多いと思います。受験生とか就活生とか。仕事帰りに飲みに行って憂さ晴らしもできないサラリーマンの皆さんも。日本国民というか世界中の人たちがコロナ禍でストレスを溜めていると思います。今にそれも限界になるのではないかと危惧しているもののひとりです。

さて、タイトルにある農村に限らず、地方はインバウンド、国内外からの観光客を頼りに地域活性化の戦略を立てていたところが多いと思います。札幌の私の事務所からほど近い狸小路という商店街はアジア系、特に中国からの観光客が非常に多く、お土産屋やドラッグストアなどが軒を連ね、いつも夜遅くまで多くの外国人がいましたが、この1年は閑散としています。本来なら札幌は雪まつりのシーズンで多くの観光客が見込めたのに。

地方は特に観光客を呼び込もうとあの手この手の戦略を立てていました。観光バスの誘致や体験型アクティビティ、ホテルなどの宿泊施設の整備やご当地グルメの開発などに精を出してきたと思いますが、もうあの観光客は戻ってきません。海外からの観光客だけでなく、国内からの観光客もしばらくは戻ってくることはないでしょう。

観光立国を目指した政府はオリンピックイヤーとなるはずだった昨年の訪日外国人目標を4,000万人としていましたが、コロナ禍でその約1/10の412万人に留まりました。しかし、2030年のインバウンド目標を変更せず6,000万人としています。

菅首相が設置した有識者会議である成長戦略会議のメンバーであるデービッド・アトキンソン氏の著書でうる新・観光立国論では高齢化が進んでいる欧州の先進国では積極的に外国人観光客を受け入れることで経済成長していると述べていて、日本もそれに倣う政策を掲げたわけですが、1年前に海外から持ち込まれた新型コロナウィルスの影響で世界中で人の移動が制限されたのです。日本でもインバウンド増加政策の追風で急成長していた観光業や飲食業が大きな打撃を受けています。

地方でもインバウンドの流れを我が町に誘導するような政策としていました。しかし、もはや、早晩、インバウンドが回復するとは思えず、地方は高齢化と住民の流出で自治体すら維持できない状況になるでしょう。そうなると住民サービスは低下し、ただの暮らしにくい田舎になってしまいます。都会との人の交流も希薄化して、活性化のためのインスピレーションも湧かなくなるでしょう。

農林水産業はそういう田舎にあるわけで、当然、リモートワークなどできるわけもなく、そこに暮らして生産を続けていかなければならないのですが、上下水道、買い物、教育、通信などの公共サービスが不便になり、収入も確保できなけれえば、そこを離れる人も出てくるでしょう。

農林水産業が生み出す「食」は、わたしたちのおなかを満たすだけでなく、健康維持や地域の文化、食の文化、環境、教育、エネルギーなど多様な影響力があります。コロナ禍におけるパラダイム・シフトで、インバウンド頼みの経済成長や地域活性化が難しくなるなか、地域をどうするかを議論すべきときにきています。

視界のきかない2021年ですが、今年もよろしくお願いします。

風不死岳山頂から支笏湖を望む

コロナに振り回された2020年が終わり、新たな年がはじまってすでに10日あまり経ちました。今年の年末年始はコロナの感染拡大の防止から人の移動も少なく、いつもと違うことに戸惑いをかくせません。

首都圏には緊急事態宣言が発出され、近いうちに近畿、東海あたりも対象地域になりそうです。僕の住む北海道は、今のところ緊急事態宣言の対象外ですが、首都圏の活動が制限されると当然、仕事にも大きく影響します。

コロナ禍とそれにともなう人の移動の制限などで飲食店関係や観光業などは直接的に大きな影響を受けていますが、そのほかのほとんどの産業が厳しい状況に置かれ耐え続けています。影響を受けていない事業者もこの閉塞した状況でネガティブになっているようです。

事業者だけではなく、個人の暮らしも大幅に制限させられています。「自粛」という、個人の主観的な尺度にもとづく行動の制限は、それぞれに置かれている環境や情報リテラシーなどによって基準が大きく異なります。他人の行動様式に納得できない人も大勢いるでしょう。一方で、自粛という個人の自律的な行動に任されているということは私権が制限されているのではないこととも言えるので、考え方ひとつで自由を感じることができると思います。

もっとも大きな問題なのはこのコロナ禍が終わるのかということです。また、どの状態になったら終息が宣言されるのかがぼくたちには見当もつきません。終わりの見えないトンネルを無灯火で走り続けているようなものです。

世界中で人の動きが止まりました。人の行動の決定を促すのに、直接的な対話の比率が減少し、インターネットを介したコミュニケーションやネット上にある情報に依存せざるを得なくなっています。

情報を受け身でとらえるか、情報を積極的にとりにくのかによって得られる情報の質は異なります。また、情報を分析し、仮設を立てる際に教養のレベルが試されることになります。

先の見えない状況では事態は刻一刻と変化しています。行動を決定する判断は非常に難しいため、多くは様子を観察している、つまり自粛を決め込むしかないというのが現状のようです。