上の写真は何かご存知でしょうか?台湾の台湾 國立故宮博物院のウェブサイトから借用してきた「鼎(かなえ)」です。3本の脚で器を支えています。なぜ、農商工連携でこの写真を示さなければならないのでしょうか。
以前の5,000円札の肖像として知られている新渡戸稲造博士は、北海道大学の前身である札幌農学校の2期生として札幌を訪れています。
新渡戸稲造博士は「武士道」の著者として広く知られていますが、武士道を記す3年前の1897年に「農業本論」を執筆し、この著書の中で「農商工鼎立(ていりつ)論」を提唱しています。鼎立とは、中国古代の器「鼎(かなえ)」を支える3本の脚、「鼎(かなえ)」のことを意味しています。それぞれ対立する3つの勢力のバランスがあって、器を倒さずに維持できることを意味しています。この3大勢力に「農業」、「商業」、「工業」をあてはめ、国の発展には欠かせないと述べています。
これまでの農業は、限られた関係者間だけで完結していました。それは「つくれば売れる。(売ってくれる。)」という日本の農業を守る強い組織力があったからです。しかし、これからは、普通につくっても売れない時代がやってきます。この課題を乗り越えるには、業界、業種を超えた新たな知識や経験との出会いです。
本来、農商工は対立するものではありませんが、いずれかが弱体化するとバランスが崩れてしまいます。対立せずに話し合い、協調して新たな価値を創出することもできるのではないでしょうか。
当社は専門家や学識経験者、その道のプロフェッショナルな人たちををつなげ、さまざまな課題を解決します。