Reclaim the Earth!

一次産業を中心とした地域活性化の方法

日本の人口は減少局面に転じるなかで、大都市圏に人口は集中しています。当然、地方の人口減少は加速的に進んでいます。生活のインフラや公共的なサービスも受けられなくなり、さらに地方から都会への人の流れは増えることが予想されています。

人口が少ない地域で成り立つ産業は限られていて、ほぼ農林水産漁業などの一次産業に頼らざるを得ません。皮肉なことに、生産規模が拡大し、機械化やロボット化が普及すればするほど、人手がかからなくなり、地方における人口はますます減少することになります。税収は減り、人をつなぎとめておける住民サービスの質も低下し、次第に一次産業も担い手不足が深刻となり、やがて人々に捨てられる町になるかもしれません。

かつて栄えた炭鉱の町もエネルギーが石炭から石油に変わったことで、急速に衰退しました。町ごとなくなったところもあります。最近では、製紙業界が大規模な工場を閉めることが公表され、地域から存続するよう要望されているような事例も見ることができます。情報媒体としての紙はデジタルにとってかわられたことなのでしょう。

農業なども時代とともに変化しています。戦前と戦後では日本人の食べるものが変わりました。経済成長によって所得が増えたこと、食の西洋化の進行や、コールドチェーンが整備されたことでお肉やお魚などが気軽に食べられるようになりました。その結果、畜産が広く普及することになりました。また、国際的な物流網が整備されたことで食品も国境を超えて流通するようになりました。

そのような背景から日本の食料需給率が40%を下回って久しい状況にあります。これに加え、人口減少や高齢化が進行すれば、胃袋の数と容量が大きく減ることが予想されます。今年のコロナ禍でも食品需給が大きく変化しました。

そんな状況がある中で、農林水産業を地域の基幹的産業としている地方はどうやって生き残っていけば良いのでしょうか?

この設問に正解はありません。
その地域の地理的な環境や地域に賦存する資源などによって、戦略のたて方は大きく変わります。問題は誰がその戦略をつくり、どうやって実行するのかを地域でしっかりとコンセンサスをとることです。

役場や農協、漁協、観光協会や商工会など、利害関係者の意見を聞くことが重要だし、地域活性化のプロデューサーやそれを支えるブレーンも組織化すべきでしょう。

一次産業で地域が活性化するには少なくとも10年間はかかると思ったほうが良いです。目先の利益に振り回されることなく、長い目でみて地域がどうあるべきかを考えましょう。