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人口、2053年に1億人割れ(日経新聞)/ 農協改革

今朝の新聞各紙の1面には、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が発表した長期的な日本の人口予測についての記事を掲載しています。

人口減少、少子高齢化は突然はじまった話ではないので、いまさら一面に掲載することでもないのですが、人口減少は現代の社会システムの根底にある「常識」を覆すものです。何かが、一瞬にして劇的に変化するものではありませんが、”真綿で首を締められるように”、じわじわと変化していきます。確実に。

昨年の4月に改正農協法が施行されました。旧農協法が制定されたのは昭和22年ですからおよそ70年ぶりの改正になります。昭和22年といえば、戦後の食糧難の時代ですから、今の飽食の時代とは食料事情も大きく異なります。
昭和22年当時は、食料を増産し、市場に安定的に供給することが求められていました。食管法によって政府が食料流通に介入していた時期です。農協、農家も生産に専念すればよかった時代です。

ところが、食料が市場に十分に供給されるようになり、平成7年に食管法が廃止されると、食品価格は大きく下落することになります。当然、農業は儲からなくなります。農家、農協は「自ら販売する」ということはしてこなかったのですから、販売しようにもやり方もわからないし、担当者もいない状態です。これが、現在も続いているのですです

これに加え、深刻な人口減少と少子高齢化の時代になりました。人口は2004年にピークアウトしていますが、それまでの日本人の平均年齢20〜30歳代と若く、労動人口も多かったので、著しく経済成長したのですが、現在の日本人の平均年齢は47歳。世界でもトップクラスです。上の写真の記事にもあるように労動人口が減り、従属人口と言われる高齢者がどんどん増えていきます。今後は経済成長なんてありえません。

さて、改正農協法では、あらためて農協は農業者が農協を利用しメリットを享受するために自主的に設立した組織であることを念頭に、「農協組織における主役は、農業者。次いで地域農協。」と示しています。さらに、農協は自立して創意工夫で自由に経営展開を行うことで農業者にメリットを出すことを強く求めています。そのために、改正農協法では「責任ある経営体制(理事の過半数を認定農業者、農産物販売のプロとする)」、「経営目的の明確化(適確な事業活動で利益をあげて農業者等への還元にあてる)」、「農業者に選ばれる農協(事業利用強制の排除)」を規定し、さらに、農業者にメリットを提供するために組織の一部を株式会社や生協に組織変更できるようにしています。

つまり、農協は地域の農産物を責任を持って販売するために、しっかりとした産地戦略を持って利益を出してください。ということになります。生産者も自ら販売することもできるし、商社や外食なども食料流通への参入が増えてくることを考えれば、「生産者に選ばれる農協」であり、「消費者に選ばれる農協」にならなければなりません。商社や外食、個別農家ばかりではなく、近隣農協や全農とも競合することになります。

これは、農協の執行部にとってたいへんなことですよ。

てっとり早く、「ブランド化」しよう。と考えて、消費者受けしそうなロゴタイプやブランドデザインをしがちですが、ブランドは一朝一夕にできるものではありません。これまでの取組みを分析し、他者に対する優位性を見出し、アピールポイントを整理して可視化する必要があります。実績が信用となってブランド価値は増大するのです。まずは自らの組織(農協)の魅力を見出すことです。

いずれにしても、一刻も早く、対応を考えるべきです。

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