Reclaim the Earth!

ニューカントリーにドイツとデンマークのバイオガス施設の見聞録が掲載されています。

現在、発売中の「ニューカントリー」の6月号の「海外事情」のコーナーに、昨年の11月に実施したドイツとデンマークへの研修旅行について書かせてもらっています。紙面の都合で詳細には書けませんでしたが、かつて内村鑑三が植林を通じ、そして宇都宮仙太郎が酪農を通じて日本にデンマークを紹介してから100年。あらためて、国と農業のあり方を考えさせられました。

国内の原子力発電所が全て停止し、この夏の電力需要が逼迫するとの予測が出ています。原発を維持するのか、それともシェールガスなどの新たなエネルギーにシフトするのか。いずれを選択するにしても、再生可能エネルギーの利用率を高める方向性には進むと思います。

今週、デンマーク訪問時にたいへんお世話になったオーフス大学工学研究所、酪農学園大学特任教授の高井久光さんに久しぶりに再会し、酪農学園大学での講義をお聞きしました。その講義は「デンマークにおける再生可能エネルギー利用の取り組み」というテーマでした。

デンマークは1985年に議会で原子力発電所建設を否定した国です。1970年代に北海で発見された油田、ガス田という資源はあるものの「エネルギー2050年ビジョン」なるものを掲げて再生可能エネルギーの比率を高めようとしています。このビジョンとは下記のような内容です。

  1. 2020年までに電力消費の半分を風力でまかなう。
  2. 2030年までにデンマークの火力発電施設での石炭使用を撤廃する。
  3. 2035年までに電力と暖房は再生可能エネルギーでカバーする。
  4. 2050年からはエネルギー補給すべて(電力、暖房、商工業、輸送)を再生エネルギーでまかなう。

これらの実現に向けて国をあげて活発が議論がなされているようです。

日本でも再生可能エネルギーの利用促進について法的な整備も少しづつ進んでいます。北海道農業にはバイオマスというエネルギー資源が豊富に(場所によっては過剰に)存在します。われわれは現在、農業におけるバイオガス利用の可能性について検討をはじめています。

ところで、このニューカントリーへの寄稿は来月号にも続きます。来月号は、高井先生からレクチャーを受けた、デンマークの農業システムについて書く予定です。デンマーク農業を支えるプレイヤーはどのように育成されたのか。国をささえる輸出産業である農業の強さの秘密は。そんなテーマです。

 

ニューカントリー 6月号 「海外事情」へ寄稿