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北竜町農業研究会で「農業企業化のススメ」講演

 水曜日に、北竜町農業研究会に呼ばれて、「農業企業化のススメ」と題して講演する機会をいただきました。
 最近では、農業技術よりも、企業化とか事業計画の話をすることが増えています。自分は技術屋だと思っていましたが、考えてみれば、リープスという農業コンサルティングの会社と、スマートサポートというものづくりの大学発ベンチャー企業の2社を経営する機会があり、会社設立に至る経緯とか、事業計画など身を持って経験してきました。ささやかながら、自らの体験談を一人称でお話することはできます。また、農業コンサルティングという会社を7年間もやっていると、さまざまな農業企業家の方々とも接する機会を得て、事例をご紹介することもできるようになりました。
 これは気づいたら、そういうコトになっていた。ということであって、まったく計画的なことではないのですが、多少ながら自分の自信にもなっています。幸か不幸か、今日のような激動の時代に経営者という立場であることは、結果はともわれ良い経験ではないかと前向きに考えることもできます。

 農業と企業化という切り口というのは、これまであまり意識されていませんでした。農業者はほぼすべての人たちが、経営者であり、水からの経営に対して責任を負う立場であるにも関わらず、農業経営が企業であるという視点は一般的ではなかったように思います。それは、政府が農業を保護していたり、地域の中で連帯的な責任を負って経営していたり、販売という意志決定を農協等に委ねていたということもあります。
 しかし、政権交代が起きて、農政がコロコロと代わり、この先、どうなるかわからない状況では、誰かに頼るのではなく、自分の信念に従った経営をしなければなりません。そのとき、自分の信念とは何なのかという問題に直面します。ゼロからの起業は、少なくとも、そこは考えるはずです。しかし、農業は先代から経営を承継するのが一般的であり、この信念、つまり企業理念が希薄な場合があります。理念がなければ、企業化は困難です。もっと言えば、良い技術を導入する難しくなります。理念という皿がないと、その上には何ものせることができないのです。

 これからの農業経営を考えたときに、まず、言えることは外部環境の変化の影響を大きく受けるだろうということです。これまでは、限られた人たちとの関係性を維持すればやっていけましたが、農業が開かれた産業になれば、消費者や企業などさまざまな属性の人たちと上手に付きあわなければなりません。これまでの業界の常識は通用しない局面もきっとあるでしょう。そのような人たちとの関係性を明確にするには、自分の足元が固まっていなければならないのです。つまり、農業経営も企業化が必要になります。

 企業化といっても、株式会社等の法人にするということでもないし、自分だけ突出するというものではありません。それらを含めて、業を企てるものとしてのスタンスを明確にするということです。このスタンスはみんな同じである必要はありません。それぞれの経営責任はそれぞれにあるのですから、自分の思うところに据えればよいのです。経営の多様性が農業や地域全体を強くすると思います。

 ・・・というようなことを講演ではお話するのですが、僕の話には、ついつい横文字が出てきてしまいます。イノベーションとか、マーケティングとか、マネジメントとか、そういう言葉です。よく、横文字が多くてわかりにくいと言われるます。極力、わかりやすくお話をしたいのですが、経営の世界では一般化しつつある言葉でもあります。しかし、これから企業化を考えるならば、知らない言葉は理解しないというのではなく、理解しようとすることも必要なことだと思います。

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