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今朝の北海道新聞は関心事項が盛りだくさん

僕は自宅では、日本経済新聞と地元紙の北海道新聞を購読しております。
今朝の北海道新聞は興味深い記事が盛りだくさんでした。今日は、それらの記事をご紹介しましょう。

①アスパラの「葉」ルチンが豊富 北大・研究班 粉末加工、新たな食材に
北大の鈴木卓准教授らの研究グループが捨てられているアスパラガスの擬葉にルチンなどの栄養分が多く含まれているという研究成果を明らかにしたというもの。ルチンは血管を丈夫にして脳卒中や動脈硬化を防ぐといわれています。このルチンを多く含むことで有名なのがソバですが、アスパラの擬葉には、ソバの100倍のルチンが含まれているといいます。

実は僕も3年ほど前に、現物のルチン粉末をいただきました。鮮やかな緑色でさまざまな食べ物に色をつけることにも使えそうでした。パンや麺に練り込むとか、豆腐をつくるときに入れるとか、お菓子やドリンクなどにも使えそうです。

問題は、農薬等の残留していない擬葉を効率的に集めて、洗浄し新鮮なうちに乾燥できるかということです。通風乾燥だと色が落ちそうですから、色を残すにはフリーズドライということになりそうですが、ずいぶんコストがかかりそうです。ビジネスモデルを組み立てるのにもう一工夫必要かもしれません。

②肥料使い磯焼け対策 新年度から桧山管内で道が実証実験
「磯焼け」対策として道は新年度から3カ年計画で海水で溶かした農業用肥料を海中に流し込み、コンブの着生量を増やす本格的な実証実験に乗り出すとのこと。

磯焼けとは、海藻類の成長に必要な窒素やリンが海中に不足していることが原因で、海底に白いサンゴモ(石灰藻)が覆い、コンブなどの海藻が生えなくなる現象です。北海道では、①日本海は栄養分を豊富に含む寒流の勢力が弱く、②温暖化による海水温の上昇で養殖ウニの活動が活発化し、コンブの食害が発生した。との原因を想定しているそうです。

いわば、海中施肥ですが、よく言われる話として、山の木を伐採したことで、山の土から溶け出す成分が川を下り海に供給されなくなったのが原因ともいわれています。治水対策として徹底的な護岸工事をしたことも原因かもしれません。おそらく、海だけを見れば良いという問題ではなく、その海に注ぐ川とその流域面積まで視野を広めることが大事だと思います。

窒素やリン酸等の栄養成分だけではなく、山の土壌からしみ出す腐植酸や腐植酸と結合した金属成分などが重要な働きを示しているという説もあります。いわば山から海に注ぐ滋養成分です。自然生態系を復活させ、畑では地力を増進するためにたい肥等の有機物を積極的に施用することが問題解決になると思います。
要は、もっと広い視野にたち、また人間中心ではなく、他の生物を含めた生物多様性の中に答えがあるように思います。

③レンタカーのCO2 植樹で埋め合わせを
シーニックバイウェイ支援センター(札幌)は、レンタカー利用者が輩出する二酸化炭素を植樹で相殺する「カーボン・オフセット」の撮り食いについて、利用者に代わって行うサービスを始めた。レンターカーとは別料金で、証明書がついて1本2千円から。

以前、私もこれと似たことを提案したことがあります。北海道を訪れる観光客は飛行機で来て、レンタカーで各地をまわるというのが定番になっていますが、飛行機、レンタカーともに多くの炭酸ガスを排出します。例えば飛行機、レンタカー会社と協力して、観光客がいくらかでも炭酸ガス排出削減のためにカンパすれば、結構なお金が集まりそうです。道内に発着する飛行機でも1日に数万席あるというのですから。

それで、その集めたお金の使い先ですが、木を受けるというは確かに解り易い。でも、植えるだけではいけません。何か、副次的な効果が得られた方がよいのです。

このブログでもたびたび書いていますが、我々は農地の土壌に炭素を保持させる取り組みについて検討しています。炭素は空気中の炭素ではなく、家畜の排泄物などの有機物です。北海道の酪農現場では、家畜排泄物が不適切に処理され、メタンガスなどの炭酸ガスよりも強力な温暖化ガスが排出されたり、家畜排泄物の浸出液が地下水や河川を汚染しています。これらの家畜排泄物はたい肥化して土に入れれば、地力、すなわち農地の生産性も高めることができます。農家はたい肥を施用したいのはヤマヤマなんですが、酪農と畑作が偏在していたり、たい肥の移動や散布にお金がかかるので取り組みが進んでいません。この費用を捻出できれば地力も高まり、空気中に拡散する温暖化ガスの量を減らせる可能性があります。さらに言えば、北海道の土壌は火山灰土なので、吸着力が強く、炭素を保持する能力が非常に高いのです。

木を植えるものいいですが、そのお金を農地に使いませんか?

これについては、僕もかなり詳しく研究しているので、また、改めて書かせてもらう事にしましょう。

④リン肥料2割減へ 価格高騰に対抗 農水省 新年度に技術開発事業
農林水産省は新年度、化学肥料の重要成分であるリンの使用量を2割減らす農業技術の開発に取り組む。

これも、上記の地力増進の話とも関連しますが、僕の事業のストライクゾーンです。化学肥料の価格高騰は業界では大きな問題になっています。特に化石資源に依存するリンは、生産地が限られており、産出国も資源枯渇を警戒して禁輸や輸出関税を高くする措置をとっています。途上国の発展によって食料需要が高まることで、さらに需要が増加しています。資源量はこのペースでは50年しか持たないという説もあり、お金を払ってもリン酸肥料を手に入れられないという現象が懸念されていあす。

日本、特に北海道の土壌は火山灰土とういう吸着力が強い土壌なので、肥料として施用したリン酸は10〜20%しか、作物に効きません。8割は土壌にとられてしまいます。だから、他国に比べて日本はリン酸を必要としているのです。でも、そのリン酸肥料は100%輸入。どうするか?かなり緊急を要する課題です。

冷静に考えてみると、これまで農地にまいたリン酸の8割は土壌に吸着されているということ。土壌を分析すればリン酸はあるのです。でも、強力に土壌にくっっついているので使えない。これを引きはがす技術が有効です。つまり、我々はこれまで外国から肥料を輸入し、土壌に貯金していたのです。でも、その貯金をおろすためのカードや印鑑がない。そんなところです。そんな技術開発が有効だと思います。

たい肥の散布や緑肥など、環境保全や生産性の向上も同時に得られるような技術が望ましいですね。また、これまでつかわれていなかった下水汚泥などを積極的に利用するという手もあります。

あと、気になる記事では、農業法人の雇用の話題とかがありましたが、残念ながら、出かける時間となってしまいました。続きはまたの機会にさせてください。

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